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相続・贈与相談センターマガジン「税制改正大綱の目玉は相続税対策に使えるのか」

2015.04.20 | お知らせ

平成27年度税制改正大綱の目玉の一つが「結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」。大綱の記載内容を見ると、平成25年度税制改正により創設された「教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」と、制度の大枠は似ていますが、実は大きな違いがあるのです。

 

国村久雄さんは80歳を超えたこ ろから病気がち。いつ万一のことが あってもいいようにと、妻の恵子さ んと一緒に相続対策に取り組んでい ました。息子の賢介さんと満さんの 2人には毎年いくらか暦年贈与を行 い、久雄さんの手持ち現金を少しずつ減らしていました。

そして、平成25年度に創設された 教育資金贈与制度を知ってすぐ、介さんの息子にあたる翔介さんと温人さんに対して同制度を活用し、教育資金1,500万円ずつを一括で贈与 しました。一方、恵子さんは次男の満 さんが気がかりでした。まじめに働 いているものの、40歳を過ぎても結婚せず、付き合っている女性の影も感じられません。 「満には結婚して幸せになってもらわないと」と思った矢先に見つけた のは、平成27年度税制改正大綱の目 玉として挙げられていた結婚資金等 贈与制度でした。 「孫の翔介と温人には教育資金を贈 与しているのだから、満にはせめて結婚資金を贈与したい」と、恵子さんは新年早々税理士に相談しました。

結婚資金等贈与制度は贈与者が 亡くなった場合に相続財産に加算

恵子さんは、教育資金贈与制度と 結婚資金等贈与制度の大枠が似てい る点を挙げ「早速、満に結婚資金を贈 与したほうがいいですよね?」と目 を輝かせました。

しかし、結論からいうと、結婚資金等贈与制度は恵子さんの要望に合う 制度ではありません。この制度は先行 している教育資金贈与制度と確かに大枠は似ているのですが、最大の違い は、教育資金贈与制度は相続開始前3 年以内でも相続財産に組み込まれな いのに対して、結婚資金等贈与制度は 贈与者が亡くなった場合に相続財産 に加算される点にあります。

そもそも結婚費用、妊娠出産費用、 子の医療費などは、そのつど常識の範囲内の実費であれば扶養義務者で ある親や祖父母が支払っても贈与税の課税対象にはなりません。一括で 渡しても贈与者が亡くなった場合に は相続財産に加算されてしまうので は、相続税対策としてはあまりメリ ットがないという見方もあります。 特に現時点では満さんに結婚の予 定はないとのこと。急いで結婚資金等贈与制度を活用するのではなく、 他の方法も含めてじっくり考えてみ たほうがいいと顧問税理士はアドバイスしました。

贈与について気になること があれば、お気軽にご相談ください。

※記事内の名前はすべて仮名。設定は実話に基づき一部脚色しています。

 

  • 結婚資金等贈与制度は、贈与者が 死亡したとき、残額が相続財産に加算される
  • 教育資金贈与制度は相続開始前3 年以内でも相続財産に組み込まれない
  • 結婚費用等を親や祖父母が支払っ ても贈与税の課税対象にはならない

 

記事提供相続贈与相談センター本部

税理士法人エクラコンサルティング

 

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