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相続・贈与相談センターマガジン「海外に住む相続人が相続した海外の財産は相続税がかかるのか」

2015.07.03 | お知らせ

みなさんこんにちは、相続贈与相談センター福山支部の大立です。

2013年度の税制改正により、海外に住む相続人が相続した海外の財産 についても日本国内で申告し、納税するよう制度が変わりました。富裕層の子や孫が外国籍のみを取り、海外の財産に対する課税を免れることへの対策と考えられます。

東欧生まれのアレクサンドルさんとその妻・ソフィアさんは、戦後間もないころ日本でビジネスを興し、大きな財を成しました。夫妻は東京で暮らしていました が、1980年代にアレクサンドルさんが出張先のフランスで死去。その 財産を相続したソフィアさんは、 2013年に東京で亡くなりました。

夫妻の子供は、長男・キリルさんと 長女アンナさんの2人。ソフィアさん が亡くなった当時、キリルさんは米国、アンナさんはイタリアで暮らしていました。2人はその後、ソフィア さんの遺産として米国債など約100 億円と、都内の土地や預金など5億 円を税務署に申告。国内遺産分の相続税数億円は納税しましたが、海外の遺産分は相続から除外することを求める更正の請求を提出しました。

2013年度の税制改正で、海外に住む相続人が相続した海外の財産についても日本国内で申告し、納税す るよう制度が変わりました。キリル さんとアンナさんは「税制改正が急で課税は憲法違反にあたる」と主張 しています。

従来の相続税法では、財産の相続時に海外に住み、日本国籍がない相続人は、国内の財産のみが課税対象でした。しかし、2013年度から租税特別措置法を改正し、国外にある財産を相続または贈与等により取得した者のうち日本国籍を有する者には、被相続人もしくは贈与者(渡す側)と相続人もしくは受贈者(取得する側)の両方の立場の者が相続または贈与の開始前 5年を超えて国外に居住していなければ、その取得にあたり相続税または贈与税が課税されるとしました。その ため親や祖父母ら被相続人が国内に住んでいれば、海外の財産も課税対象となったのです。

キリルさんとアンナさんの主張に対し、東京国税局は税制改正の通り、 海外の遺産を除外する請求を認めな い方針を示しています。今後、国税不服審判所などで納税の是非が争われるかもしれません。

富裕層の子や孫が外国籍のみを取り、海外の財産に対する課税を免れるというケースはこれまでも散見さ れました。2013年度税制改正は、こうした課税逃れへの対策と考えられるでしょう。

海外に財産がある方は相続時にしっかりチェックされると認識しまし よう。今のうちに対策を取っておくことが求められます。

贈与について気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

 

※記事内の名前はすべて仮名。設定は実話に基づいています。

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