HOME > お知らせ > 相続贈与相談センターマガジン「出国税とは」

相続贈与相談センターマガジン「出国税とは」

2015.11.20 | お知らせ

どうもみなさんこんにちは、相続贈与相談センター福山支部の大立です。

今回のテーマはとうとう日本でも採用された「出国税」に関してです。

 

 

中小企業経営者の井浦正樹さん、治子さん夫妻は、長男・直樹さんに社長業も譲り、今年に入ってから相続対策を始めようと決めました。まずは直樹さんと次男・良樹さんへの自社株の贈与を考えたのですが、顧問税理士 から「待った」がかかりました。それは、良樹さんがアメリカ在住だからです。

2015年7月1日から「国外転出時課税制度」(出国税)の適用が開始されました。国内に居住していた人が海外に転出する(非居住者になる)場合、株式やその他の有価証券、未決済のデリバティブ取引といった金融資産に対し、転出時に譲渡・決済したものとみなして含み益に課税するという制度です。

出国税の課税対象とされる資産・ 規模が、出国時に時価1億円を超える有価証券等の場合、銘柄に関係なく課税されます。株式売却予定のないまま出国する場合ならば、海外赴任や留学といった一時的な出国で も、一律に一旦は所得税の確定申告等をする必要があります。

国外転出時課税制度は未実現のキャピタルゲイン(売買差益)に対す る一律課税です。そのため、納税猶予制度や税額の減免措置(減額措置等) も用意されています。

出国時に相応の担保を提供し、納税管理人の指定を条件として、出国税課税の対象とされた事業所得、譲渡所得あるいは雑所得に係る所得税の納税が、キャピタルゲインが実現する資産の実際売却時まで、または出国から5年間(さらに5年間延長可 で10年まで)猶予されます。

出国期間中に対象資産が実際に譲渡された場合、納税猶予の期限が到来し、納税義務が発生します。また、 納税猶予期間中は、対象資産の保有状況に関する届出書を毎年提出する 義務があります。

出国時のみならず、非居住者への相続、贈与の場合も要注意です。今回の事例では、次男・良樹さんへの自社 株の贈与がこれに該当します。

国内に5年超居住していた被相続人(贈与者)が、1億円以上の対象資産を保有していた場合、非居住者で ある親族等に対象資産を遺贈もしく は贈与すると、贈与者、被相続人に対 し、出国税課税と同様、未実現のキャ ピタルゲインについて、所得税(事業 所得の金額、譲渡所得の金額または 雑所得)が課税されます。この場合も国外転出時課税と同様に納税猶予制度を受けられます。

自社株を含めてもちろん1億円以上の株式資産を持つ正樹さんは、 110万円ずつ暦年贈与をしようと 計画していました。しかし、海外に居住する次男への株式の移転は、即譲渡所得が課税されると聞き、顧問税理士に本格的な相続対策をお願いすることにしました。

相続・贈与について気になること があれば、お気軽にご相談ください。

※記事内の名前はすべて仮名。設定は実話に基づきー部脚色 しています。

無題

(POINT)

  • 海外へ移住、赴任、留学等で一時出国する際、金融資産を譲渡・決済したものとみなして含み益に課税される
  • 海外に住む親族に贈与・遺贈する と、贈与者、被相続人に対して所得税が課税される

記事提供:相続・贈与相談センター本部

税理士法人エクラコンサルティング

税理士が確定申告の代行をします

メールでの確定申告のご相談はこちら

電話でのお問い合わせは			084-927-5100

メールでのご相談はこちら