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相続・贈与相談センターマガジン 「『相続放棄』せず『相続分の放棄』をしたばっかりに、連帯保証人債務を相続することに!」(前篇)

2017.06.09 | お知らせ

みなさんこんにちは、相続・贈与相談センター福山支部のおおたちです。

東京・下町で町工場を経営していたYさんが亡くなり、相続が発生しました。Yさんの妻のT子さんは3年前に死去。長男のR太さんと長女のS子さんがいます。R太さんは妻とともにYさんと同居しており、R太さんの妻がYさんの介護をしていました。Yさんの資産は自宅兼工場の不動産(評価額5,000万円)と約200万円の預貯金のみで、借入金はありません。

(※記事内の名前はすべて仮名。設定は実話に基づき一部脚色しています。)

Yさんの相続で相続人は、R太さんとS子さんの兄妹。遺産分割協議も、この2人で行われました。協議の結果、自宅兼工場の不動産はR太さんが引継ぐことに。S子さんは「私は何もいらない。相続を放棄するので、はんこ代だけもらっておく」と預貯金を100万円のみ相続することになりました。相続開始から5か月経過したところに、2人は遺産分割協議に押印しました。

遺産分割協議が終わって1ヶ月後(相続開始から6ヵ月後)になって、金融業者から「Yさんは知人の連帯保証人になっており、連帯保証債務が2,000万円ある」と通知が来ました。R太さんとS子さんは驚くばかりでした。

実はYさんは生前、地域の町工場経営者仲間・Hさんの設備投資のための借入の連帯保証人になっていました。Hさんは1年前に死亡。工場は後継者もいなく廃業しました。Hさんの相続人は、全員相続放棄したため、Hさんの債務が連帯保証人であるYさんに回ってきたのです。

R太さんもS子さんも、Yさんの連帯保証人の事実を全然しりませんでした。この場合、R太さんをS子さんが1,000万円ずつ保証債務を相続することになります。

 

相続開始3か月前ならば「相続放棄」ができた

 

「私は相続を放棄したから、関係ないわ」と、S子さんは言い放ちました。しかし、S子さんが選んだのは「相続分の放棄」で「相続放棄」ではありません。

この場合、Yさんの相続開始から3か月以内にS子さんが「相続放棄」の手続きを取れば、相続人とならず、財産を相続しない代わりに連帯保証債務も相続しなくて済みました。ところが、相続開始から6か月後に現金100万円だけを相続したばっかりに、S子さんは1,000万円の保障債務を背負うことになってしまったのです。

(後編へ続く)

≪POINT≫

●連帯保証債務があるときは、必ず存在を相続人になる家族に知らせておこう

●「相続放棄」は原則として、相続開始のあったことを知った日から3か月以内に家庭裁判所に申し出る必要がある

記事提供:相続・贈与相談センター本部

税理士法人エクラコンサルティング

 

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